締結部品の発注書(PO)には、どの EN 10204 証明書を明記すべきか ― そしてその書類は実際に何を証明するのか

発注書(PO)には EN 10204 の種類を明示してください。種類を書かない「証明書」要件は、その語に合い最も安価な書類で満たされてしまうからです 16。3.1 証明書は、当該バッチについて生産部門から独立した検査担当者が具体的な検査結果を証明したことを示しますが、それ自体で第三者検証を証明するものではありません。第三者検証を加えるのが 3.2 です 16, 17, 18。証明書に記載されたヒート番号(溶鋼番号)を刻印・ラベル・管理記録によって納品された締結部品へ結び付けられる場合に限り、その証明書はロットのトレーサビリティを担保します 16, 17。

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発注書(PO)に証明書の種類を明記する

「ミル証明書を送ってください」は仕様ではありません。EN 10204 は四種類の書類が定義されており、いずれも相互に互換ではありません 16。発注書(PO)に種類が書かれていない場合、通常は「証明書」という語を満たす最も安い書類が届きます 16。発注前に種類を確定させる必要があるのはその通りです。サプライヤーの既定は依頼に応じる最も安価な書類であり、文言としてそれを止める要素は何もありません。したがって種類(2.1、2.2、3.1、3.2)は送付メールではなく、発注書(PO)の品目行に明記してください。ミル試験成績書(MTR)や MTC は業界用語であり、自動的に EN 10204 3.1 証明書になるものではありません。成績書は Type 3.1 を明示的に満たし、具体的な検査結果を用い、必要な製造者による確認を含んでいる必要があります 17。種類を未指定のままにしておくと、届いた書類を拒否する根拠がありません。

EN 10204 の各種類がバッチについて証明すること

四種類は検証の段階として連なり、どの段階を採用するかが書類の証明できる範囲を決めます。Type 2.1 には試験データがないため、示されるのは製造者が適合を宣言しているという事実だけです 16, 18。Type 2.2 は製造者の試験結果を加えますが、独立した検証は依然としてありません 18。Type 3.1 は、受領したバッチの実測結果を載せ、生産部門から独立した検査担当者が証明する最初の種類です 16, 17, 18。Type 3.2 は、さらに指定された検証者が加わります 17, 18。購入者がよく取り違える点があります。3.1 は第三者検査を求めていません。独立性が保証されるのは製造者ではなく生産部門に対するものです 17。用途が本当に第三者検証を必要とするなら、それを追加するのは 3.2 です。生産開始前に種類を明記し、検査計画について合意しておくべきです。既存の 3.1 が後から 3.2 になったとみなすことはできないからです 17。

証明書の種類ロットについて証明すること検証者
EN 10204 2.1適合宣言。試験データは一切なし 16, 18製造者。独立検証なし 18
EN 10204 2.2製造者の試験結果に基づく適合宣言 18製造者 18
EN 10204 3.1受領したバッチの実測結果 16生産部門から独立した製造者側の検査担当者 17, 18
EN 10204 3.23.1 の結果に加え、さらに指定された検証者による確認 17, 18製造者側の検査担当に加え、独立した検査担当者または規制当局 18

提示されたミル試験成績書は本当に 3.1 なのか

サプライヤーが「はい、ミル証明書は提供します」と答えただけでは,究竟どの書類が届くのかを示すものにはなりません。二つのサプライヤーがともに「はい」と答えながら、証拠価値がまったく異なる書類を送ることも考えられます。一方は品目が発注内容を満たすことを示す署名付きの宣言であり、もう一方は化学成分と力学試験の実測値を記載し、受領したバッチまで追跡できる書類です 16。MTR と MTC は業界用語です。成績書が Type 3.1 を明示的に満たし、具体的な検査結果を使い、必要な製造者による確認を含むことを確かめてください 17。そのうちいずれかが欠けていれば、その書類は 3.1 ではなく、同等品として受け入れるのではなく拒否して再指定すべきです。両者を同義語として扱うことが、「ファイルには 2.1、発注書には 3.1」という結果になる原因です 17。

証明書を納品された締結部品へ結び付ける

ヒート番号(溶鋼番号)は、証明された材料と納品部品をつなぐキー項目です。したがって、貴社のロットに紐づくヒート番号を含まない証明書は、実際にどの材料が使われたかを証明しません 16, 17。完成品にヒート番号がない場合は、サプライヤーが生産工程を通じてロットトレーサビリティをどのように保持したかを確認してください。

  • 証明書にヒート番号が記載されていることを確認する 16
  • 同じヒート番号を納品された締結部品まで追跡できることを確認する 16, 17
  • 刻印・ラベル・管理記録によって完成品と証明済み材料がどのように結び付けられているかを確認する 17
  • 部品にヒート番号がない場合、生産工程を通じてロットトレーサビリティがどのように保持されたかを確認する 17

証明書に記載すべき結果と、その試験方法

3.1 証明書の有用さは、その上に記載された結果の内容で決まります。試験内容は最初納品の後ではなく、生産前に合意してください。水素脆化の影響を受けやすい締結部品の最小文書パッケージには、鋼材グレード、ヒート番号(溶鋼番号)、化学成分、機械的性質および適合確認を記載した材質証明書(EN 10204 3.1 または 3.2)に加えて、熱処理、表面処理、皮膜処理、ベーキングおよび検証試験の記録が含まれます 1。脆化側の試験では、持続荷重試験が生産に適した方法になります。生産後の品質保証ステップであり、特定のロットから多数のサンプルを試験するために設計されたもので、試験方法は ASTM F606 Section 7、ASTM F519 および ISO 15330 に記載されています 4。解析方法(ASTM G129、ISO 7539-7、ASTM F1624)は時間とコストの理由から生産規模での試験には適さず、むしろ研究開発に用います 6。この区別は発注書(PO)を書くときに効きます。解析方法を要求すれば、サプライヤーが生産ロットでは実施できないものを要求していることになります。出典には、3.1 証明書に記載される結果について、ヒート単位・ロット単位・部品単位のいずれの試験頻度も示されていないため、頻度は仮定せずサプライヤーと合意してください。

硬度や皮膜処理によって材質証明書を上回る文書が必要になるとき

仕様上の選択が二つあり、証明書に加えて何を要求すべきかを変えます。一つ目は硬度です。鋼製締結部品の水素脆化に対する感受性は、指定硬度が 39 HRC(380 HV)を超えると明らかに高まります。その閾値以下であれば、締結部品に通常は顕著な感受性は認められません 3。ただしこの閾値は厳密なものではありません。化学成分、焼戻し温度および微細構造の二次的効果により、±1.0 HRC(~±10 HV)程度まで変動し得ます 3。閾値を超える締結部品については、文書パッケージを材質証明書より広げ、ベーキングと検証試験の記録を含めるべきです 1。二つ目は皮膜処理の仕様です。A153 の代わりに ASTM F2329 を指定する場合、密着性試験はすべてのバッチロットで必須となり、皮膜の最小値が高まり、文書の負担が増し、調達者は 10-25% のコストプレミアムを見込むべきです 5, 9, 27。一方 A153 では、問題が既に現れている場合にのみ密着性試験を実施します 9。実務上重要な帰結が一つあります。F2329 に基づいて納品時の部品の寸法検査を求める場合、標準は工場が検査器具を保有していることを前提としていないため、亜鉛めっき業者に必要な検査器具とゲージを用意して渡す必要があります 27。皮膜処理の仕様は、最初納品の後ではなく、見積依頼(RFQ)を出す前に決めてください。

サプライヤーの品質システムは、要求している証明書を支えられるか

証明書の発行は品質システムの中で行われます。書類に依存する前に、サプライヤーの品質システムが何を対象としているかを確認しておく価値があります。ISO 9001:2015 と IATF 16949 は、水素脆化の防止を支える品質システムの要素として引用されており、サプライヤー認定や、鋼材のヒート番号から完成品に至るロット単位の材料トレーサビリティを含みます 30。これは、ヒート番号を証明書に書き込んだだけの数字ではなく、生産工程を通じて追跡可能にする枠組みです。サプライヤーは提供可能な証明書を CE、ISO、REACH、RoHS、PPAP などを挙げて示し、物品の納品に併せて材料試験成績書を提出できるとするサプライヤーもあります 15, 19。これらはサプライヤーが自らの書類一覧について主張しているものであり、特定の証明書種類が貴社の注文に発行されることの証拠ではありません。出典はサプライヤーがどの証明書を発行する権限を持つかを確定していないため、発注書(PO)を出す前に、該当する種類と適用範囲をサプライヤーに書面で確認してください。

認証費用と試験頻度について出典間で意見が分かれる点

これらの出典で数値が示されている認証関連のプレミアムは、F2329 が A153 に対して持つ 10-25% の亜鉛めっきプレミアムのみであり、これは証明書種類のプレミアムではなく皮膜処理仕様のプレミアムです 5, 27。出典は EN 10204 3.1 と 2.2、および証明書なしとの価格プレミアムを数値化していないため、F2329 の数値を証明書種類に持ち越さないでください。表が示しているのは、仕様の選択が同時に資源配分の選択でもあります。より厳しい皮膜処理の標準は、試験頻度、文書作成、器具の負担を増やし、これらは最初納品の後ではなく発注前に計画しておく必要があります 5, 27。

意見が分かれる項目(単位付き)一方の出典の報告他方の出典の報告調達者が行うべき対応
密着性試験の頻度(バッチロットごと)A153: 問題が現れている場合のみ 9F2329: すべてのバッチロット 5, 9見積依頼(RFQ)の前に、図面がどの規格を名指ししているかを確認する 5
皮膜処理のコストプレミアム(A153 比 %)F2329 には 10-25% のプレミアム 5, 27非重要な用途では A153 の方が低コスト 5F2329 が本当に必要な場合にのみプレミアムを予算に含める 5
納品時の寸法検査に必要な器具F2329: 調達者がゲージを用意する 27A153: そのような要求の記載なし 9発注前に検査器具の供給者が誰かを確認する 27

よくある質問

工業用締結部品に付属する品質証明書 ― ミル試験成績書や EN 10204 3.1 証明書 ― は何を証明しますか?

発注書(PO)には EN 10204 の種類を明示してください。種類を書かない「証明書」要件は、その語に合い最も安価な書類で満たされます。3.1 証明書は、当該バッチについて生産部門から独立した検査担当者が具体的な検査結果を証明したことを示しますが、それ自体で第三者検証を証明するものではありません。第三者検証を加えるのが 3.2 です。

ファスナー品質証明書:ミル試験成績書と EN 10204 解説について、明らかにされていないのは何ですか?

EN 10204 3.1 と 2.2、および証明書なしとの価格プレミアムを数値化した出典はありません。証明書が含まれる最小ロット数を示す出典も、証明書が標準品か特注品かを示す出典もありません。これらが貴社の注文に関わる場合は、一般的な主張をそのまま受け入れるのではなく、該当する試験値またはデータシートの値をサプライヤーに確認してください。

情報源 · 31
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  7. 7 www.boltcouncil.org boltcouncil.org
  8. 8 www.soshh.com soshh.com
  9. 9 www.hotdipgalvanizing.com hotdipgalvanizing.com
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  29. 29 www.fastenright.com fastenright.com
  30. 30 www.trojansf.co.uk trojansf.co.uk
  31. 31 intercorpusa.com intercorpusa.com

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